市川市の新婚生活住まい応援補助金【令和8年度】最大29万円・同棲中でも使える継続居住パターン

最終更新: 2026年10月5日

受付中 申請期間は令和9年3月31日(必着)まで。ただし予算額に達した時点で受付終了します。市は「できる限りお早めに」と案内しています。

市川市が結婚した世帯の住居費を補助しています。新しく部屋を借りた場合は初期費用5万円+家賃月2万円×12か月で、合計最大29万円。市川市の個人向け補助のなかでは最高額クラスです。

この制度には、あまり知られていない入口が2つあります。1つは引っ越さなくても使える「継続居住」パターン。もう1つは、令和8年度から静かに追加された「講座の受講」という条件です。後者を知らずに申請すると差し戻されます。

市の公式ページは申請フォームへの導線が中心で、要件が新規賃借と継続居住の2か所に分かれて書かれています。どちらを読めばいいのかが分かるまでに時間がかかる作りです。この記事では散らばっている条件を1か所にまとめたうえで、どのパターンなら自分が使えるかを判断できる順番に並べ直しました。先に結論だけ知りたい方はまとめへどうぞ。

申請前に迷うことこの記事の答え
いくらもらえる?新規賃借なら最大29万円。継続居住は最大24万円
同棲していた部屋はダメ?使えます。継続居住パターンで家賃補助のみ対象
入籍しない同棲は?対象外。婚前同居への支援は議会で削除された
今年から変わったことは?講座の受講が必須に。動画視聴でよい
所得600万円は年収のこと?違います。所得は控除後の額。年収ではない
いつまで?令和9年3月31日。予算が尽きればそれより早い
結局どうすればいい?契約日と婚姻日を先に確認する(まとめ)

2つのパターン。自分がどちらか先に決める

市川市はこの補助を2つのパターンに分けています。ここを取り違えると、もらえる額が5万円変わります。

パターン(1) 新規賃借パターン(2) 継続居住
どんな人結婚を機に新しく部屋を借りたすでに住んでいる部屋に住み続ける
初期費用補助5万円まで(敷金・礼金・仲介手数料)なし
家賃等補助月2万円まで × 12か月月2万円まで × 12か月
合計の上限29万円24万円
住宅の契約日令和8年4月1日以降に締結問われない

見落とされやすいのはパターン(2)です。結婚前から2人で住んでいた部屋をそのまま使い続ける場合でも、婚姻届またはパートナーシップ届出を出していれば家賃補助の対象になります。引っ越す必要はありませんし、契約を結び直す必要もありません。制度名に「新婚生活」とあるため新居を構えた人だけの話に見えますが、市は最初から2つの入口を用意しています。

5万円を取りに行くために引っ越す、という判断はしないほうがいいです。初期費用補助の上限は5万円ですが、実際に引っ越せば敷金・礼金・仲介手数料・引っ越し代で20万円以上は出ていきます。補助が出るのはそのうち5万円だけで、残りは自腹です。

補助の有無で引っ越しを決める場面はありません。引っ越す理由が先にあって、たまたま補助が使える、という順番でないと計算が合いません。

対象になる人の条件は7つある

ここからは両方のパターンに共通する要件です。7つあり、1つでも外れると申請できません。額が大きい制度なので条件も細かく、とくに所得と講座受講のところで取り違えが起きやすくなっています。まず表で全体を見てから、間違えやすい2つを個別に見ていきます。

届出の時期令和8年1月1日〜令和9年3月31日に婚姻届またはパートナーシップ届出書を提出し、受理されていること
年齢届出日に夫婦(カップル)ともに39歳以下
所得2人の所得合算額が600万円未満。奨学金返済中は年間返済額を控除した後の額で判定
住民登録2人とも対象住宅の住所に住民登録していること。契約書で双方の入居が確認できること
納税市県民税・固定資産税・都市計画税・延滞金を滞納していないこと(申請後に市が確認)
他制度との併用国または他の自治体の同種補助金を受給していないこと
講座の受講ライフデザイン支援講座(結婚後の家計や育児分担を考える講座)またはプレコンセプションケアに関する講座(妊娠前の健康管理の講座)を夫婦ともに受講していること。令和8年度から追加された新しい条件で、市が案内する動画の視聴でよい

外国籍の場合は、在留資格が永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者・特別永住者のいずれかで、許可された在留期間が3年以上であることが必要です。2人とも外国籍なら両方が満たす必要があります。

「所得600万円未満」は年収600万円のことではない

ここを年収だと思って諦める人がいます。市のQ&Aは「所得とは収入から給与所得控除等を差し引いた金額」と明記していて、手取りとも年収とも違う数字です。会社員であれば、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」に近い値になります。2人分を足して600万円未満かどうかを見るので、共働きでも通る世帯は多いはずです。

会社員の場合、額面年収500万円なら給与所得控除後の所得はおおよそ356万円です。2人とも同じくらいなら合算で約712万円になり、この場合は600万円を超えます。一方、2人の年収が400万円ずつなら所得は約276万円ずつで、合算約552万円。年収ベースでは800万円でも通ります。

上の金額は給与所得控除だけを使った目安です。実際の判定は課税証明書に記載された所得額で行われます。源泉徴収票とマイナポータルの「わたしの情報」は書類として認められません。市役所で課税証明書を取得してください。

令和8年度から「講座の受講」が条件に加わった

これが今年度いちばんの変更点です。市の公式ページには、目立たない形でこう書かれています。

「令和8年度から補助金対象要件にライフデザイン支援講座、プレコンセプションケアに関する講座の受講が追加となりました。令和7年度から継続して家賃を申請する方も受講が必須となります」

つまり去年から毎月申請してきた人も、令和8年度の初回申請時に受講が必要です。去年と同じ書類をそろえて出すと、そこで止まることになります。ただし実質的なハードルが高いわけではありません。市が案内している動画を視聴するだけで条件を満たせます。

講座市が案内している動画
ライフデザイン支援講座共育て講座(こども家庭庁「ともいく」)
プレコンセプションケアに関する講座国立成育医療研究センター「プレコンセプションケア啓発動画2022」

名前が固いので補足します。ライフデザイン支援講座は、結婚後の仕事・家計・育児の分担をどう組み立てるかを考えるための講座です。プレコンセプションケアは「妊娠前の健康管理」という意味で、将来こどもを持つ可能性がある人が、その前の段階で自分の体のことを知っておくための知識を指します。どちらも専門的な試験や修了証があるものではありません。

受講するのはどちらか一方でかまいません。市が案内しているこの動画を視聴した場合は、受講を証明する書類の提出は不要です。自分で探した講座を受けた場合のみ、受講が確認できる書類が要ります。動画はどちらも無料で、オンラインで完結します。

この要件、制度を知っている人ほど引っかかります。去年の記憶で「書類をそろえて出すだけ」と思っていると、受講していないまま申請することになるからです。動画は2人とも見る必要があります。片方だけでは足りません。

報道された「同棲カップルにも補助」は実現していない

2025年2月、市川市が結婚前の同居費用を補助する方針を打ち出したことが「全国初」として各社に報じられました。入籍していない同棲カップルにも公費で住居費を出す、という点が新しかったためです。ニュースを覚えている人は多いと思いますが、この記憶のまま市の窓口に行くと話が食い違います。報じられた内容と、いま動いている制度は別物だからです。

この案は議会で削除されています。千葉日報と千葉テレビ放送によると、市川市議会は令和7年3月6日の定例会で、市執行部が令和7年度一般会計当初予算案に盛り込んだ「結婚準備の同居費支援」を削除する修正動議を賛成多数で可決しました。一部議員が「制度設計に難があり、より慎重な研究と精査が必要。現状での予算案計上は時期尚早」としたためです。

したがって現在の制度で対象になるのは、婚姻届またはパートナーシップ届出書を出した人だけです。市の公式ページを全文検索しても「婚前」「事実婚」という語は出てきません。

市川市の住まい補助で対象になる人・ならない人 婚姻届を出して新しく部屋を借りた場合は最大29万円。婚姻届を出して同棲していた部屋に住み続ける場合は最大24万円。パートナーシップ届出を出した場合も同じ扱い。届出をしていない同棲は対象外で0円。 届出の有無で、受け取れる額が決まる 婚姻届 / パートナーシップ届出 + 新しく部屋を借りた 初期費用5万円 + 家賃月2万円×12か月 最大 29万円 婚姻届 / パートナーシップ届出 + 同じ部屋に住み続ける 家賃月2万円×12か月(初期費用補助はなし) 最大 24万円 届出をしていない同棲 婚前同居への支援案は令和7年3月に議会で削除された 0円 ※ いずれも 39歳以下・所得合算600万円未満・講座の受講が条件 出典:市川市こども家庭施策課「(R8年度)市川市新婚生活住まい応援補助金」/    千葉日報・千葉テレビ放送(2025年3月7日)
届出を出すかどうかで、24万円から29万円の差が生まれる

いくら戻るかは「実支出額」で決まる

上限の5万円と月2万円は、そのまま振り込まれる額ではありません。勤務先から住居手当をもらっている場合、その分が差し引かれます。市はこれを「実支出額」と呼んでいて、申請書にもこの額を書くことになります。市が公式ページに載せている計算例を見ると、考え方がはっきりします。

家賃等補助の計算例金額
家賃月額 75,000円
共益費月額 5,000円
勤務先からの住居手当月額 −27,000円
実支出額月額 53,000円
補助される額実支出額が月2万円以上なので月2万円の満額

住居手当が手厚い勤務先だと、実支出額が2万円を下回ることがあります。その場合は実支出額の分だけの支給になります。家賃8万円・共益費5千円で住居手当が7万円なら、実支出額は1万5千円。補助も1万5千円です。

社宅や借り上げ住宅に住んでいる人は、この制度を計算に入れないほうがいいです。会社負担が大きいほど実支出額が小さくなり、補助も小さくなります。「最大29万円」を前提に家計を組むと、実際の入金とのズレが大きくなります。

先に給与明細で住居手当の額を確認してください。その額を家賃と共益費の合計から引いた数字が、月2万円を超えているかどうか。これだけで、この制度が自分にとって満額の話なのか、端数の話なのかが決まります。

申請は1回では終わらない

この制度でいちばん面倒なのはここです。初期費用補助と家賃等補助は別々の申請で、しかも家賃等補助は毎月の支払い実績に応じて申請します。

  1. 初期費用補助を申請する(1回)
  2. 家賃等補助を、実際に家賃を支払った分について申請する
  3. 2回目以降の家賃の申請も、同じフォームから繰り返す

市は「現在多くの方にご申請をいただいており、審査〜支払いにお時間をいただいております。補助金を交付するまでに2カ月以上お時間を頂戴する場合もございます」と注意書きを出しています。申請してすぐ入るお金ではありません。

用意するもの

  • 対象住宅の契約書の写し(契約者・契約締結日・2人の入居・家賃が確認できるページ)
  • 敷金・礼金・仲介手数料を支払ったことを証する書類(領収書、通帳の写し、ネットバンキングの画面など)
  • 婚姻届受理証明書 または パートナーシップ届出受理証明書
  • 2人の所得を証する書類(課税証明書。収入がない場合も必要)
  • 住居手当を受けている場合は、それが分かる給与明細
  • 奨学金返済中の場合は、年間返済額が分かる書類

令和8年1月1日時点で市川市に住民登録があり、市による公簿での確認に同意した場合は、課税証明書の提出は不要になります。申請はオンライン(Logoフォーム)と書面(郵送・持参)のどちらでも可能です。オンラインなら書類の写真やスクリーンショットでも受け付けられるので、原本をそろえて窓口に行く手間は省けます。どちらを選んでも補助される金額は変わりません。

問い合わせ・申請先

市川市こども家庭部 こども家庭施策課 事業グループ
〒272-8501 市川市八幡1丁目1番1号
電話: 047-711-0677(直通)
メール: kosodate@city.ichikawa.lg.jp(件名に「新婚生活住まい応援補助金」と記載)

まとめ:29万円を追うより、契約日と届出日を先に合わせる

この制度は額が大きいぶん、条件が細かく積み上がっています。満額を取りに行くのではなく、自分がどのパターンに入るかを確定させるのが先です。順番はこうなります。

  1. 届出日を確認する。婚姻届またはパートナーシップ届出が令和8年1月1日〜令和9年3月31日の間でなければ、ここで終わりです。届出日に2人とも39歳以下であることも同時に確認します
  2. 自分のパターンを決める。結婚を機に新しく借りた部屋なら新規賃借で最大29万円。住んでいた部屋に住み続けるなら継続居住で最大24万円。新規賃借は契約締結日が令和8年4月1日以降である必要があります
  3. 給与明細で住居手当を引く。家賃+共益費から住居手当を引いた額が月2万円を超えていれば満額。下回るならその額だけです
  4. 動画を2人で見る。令和8年度から追加された条件です。市が案内している動画なら、見るだけで証明書類は要りません
  5. 課税証明書を取りに行く。源泉徴収票では通りません。令和8年1月1日時点で市川市民なら、同意すれば省略できます
  6. 初期費用と家賃を別々に申請する。家賃は毎月の実績に応じて繰り返し申請します。入金まで2か月以上かかることがあります

見送っていい人もいます。住居手当が手厚くて実支出額が月数千円しかない人、所得合算が600万円を明らかに超える人、届出日が令和8年1月1日より前の人。この3つに当てはまるなら、書類を集める時間のほうが高くつきます。

期限は令和9年3月31日ですが、市は「予算額に達した時点で受付終了」と明記しています。年度末まで残っている保証はありません。要件を満たしているなら、動画を見るところから早めに始めてください。

市川市民向けのお得なポイントアプリ
新生活の買い物は、ICHICOが使える店で

ICHICO加盟店を探す

よくある質問

Q. 結局いくらもらえますか?
A. 新しく部屋を借りた場合は、初期費用補助5万円+家賃等補助(月2万円×12か月)で最大29万円です。結婚前から住んでいる部屋に住み続ける場合は家賃等補助のみで最大24万円。いずれも勤務先の住居手当を差し引いた「実支出額」が上限を下回る場合は、その額までになります。
Q. 同棲していた部屋に住み続けますが対象になりますか?
A. なります。「継続居住」パターンとして家賃等補助(月2万円まで・12か月)を受けられます。引っ越す必要はありません。ただし初期費用補助の5万円は新規賃借だけが対象で、継続居住では受けられません。
Q. 入籍しない同棲カップルでも使えますか?
A. 使えません。婚姻届またはパートナーシップ届出書を提出し受理されていることが条件です。結婚前の同居に対する費用支援は令和7年度の当初予算案に計上されましたが、市川市議会が令和7年3月6日に削除する修正動議を可決したため、実施されていません。
Q. 「所得合算600万円未満」は年収のことですか?
A. 違います。所得は収入から給与所得控除等を差し引いた金額です。会社員なら年収400万円で所得は約276万円。2人合わせても約552万円なので、年収ベースでは800万円でも対象になり得ます。実際の判定は課税証明書の記載額で行われます。
Q. 去年から家賃補助を受けています。今年も同じ手順でいいですか?
A. 違います。令和8年度からライフデザイン支援講座またはプレコンセプションケアに関する講座の受講が要件に追加され、令和7年度から継続して申請する方も受講が必須になりました。令和8年度の初回申請時に受講してください。市が案内している動画を視聴すれば書類は不要です。
Q. 申請してからどのくらいで振り込まれますか?
A. 市は「補助金を交付するまでに2カ月以上お時間を頂戴する場合もございます」と案内しています。申請件数が多く、審査から支払いまで時間がかかっている状態です。家賃等補助は実際に支払った実績に応じて、申請した翌月以降の支払いになります。
Q. 他の補助金と併用できますか?
A. 国または他の自治体の同種補助金を受給していないことが条件です。また市のQ&Aでは、こどもエコすまい支援事業、こどもみらい住宅支援事業、長期優良住宅化リフォーム推進事業、高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金など、住宅関連の国庫補助事業との併用を不可としています。

出典

制度の内容・受付状況・金額は変更されることがあります。予算額に達した時点で受付が終了します。申請前に必ず市川市公式ページと、市川市こども家庭部こども家庭施策課(047-711-0677)でご確認ください。